ソラーレホテルズアンドリゾーツのグループ会社として、全国の旅館・ホテルの運営再生を手掛ける株式会社ジャパンリゾートホテルオペレーションズ。同社は、施設の再生と地域観光の活性化を目的に、新たな価値を生み出すホテル運営を展開しています。
本稿では、「OneQR」導入の背景や運用後の手応え、そして今後の展望について、旅館運営部 部長の友岡大輔氏にお話を伺いました。
友岡氏:
現在、ホテル・旅館業界は老朽化に伴う設備投資の遅れや人手不足など、事業継続が難しくなる施設が増えています。長年地域に愛されてきた旅館やホテルが、惜しまれつつも幕を閉じてしまうケースも少なくありません。
私たちジャパンリゾートホテルオペレーションズは、そうした施設を再生し、もう一度お客様を迎え入れられる場所として蘇らせることを使命としています。
単なる運営代行ではなく、「人が集い、地域が再び息づく場をつくること」を目指して、日々の運営と改善に取り組んでいます。
友岡氏:
私たちの施設では、『山中温泉 河鹿荘』と『ザ・パルス霧島』の2カ所で「OneQR」を導入しています。
この規模で売店を運営するのは初めての挑戦で、当初課題に感じていたのは“デザイン”でした。一般的な無人販売システムは、コンビニっぽくて無骨な印象があるんです。空間の中で、どうしても浮いてしまうのが懸念でした。
一方で「OneQR」なら、すっきりとしたデザインの決済端末で、ホテルの雰囲気にしっかり馴染む点がとても魅力的でした。
加えて、データをCSVで出力できるので、棚卸しや管理面でも柔軟に対応できると感じ、導入を決めました。
ーー実際に導入してみて、どのような変化がありましたか?
友岡氏:
UIがとても綺麗でシンプルなので、高齢の方でも直感的に操作できています。
私たちのホテルではお客様の年齢層も幅広いのですが、「使い方が分からない」といった声は運用開始から今までほとんどありません。
現在は24時間営業で、日中の一部時間帯だけスタッフが対応し、それ以外の時間帯は無人で運用しています。おかげさまでクレームも殆どなく、非常に安定しています。
友岡氏:
そうですね、カテゴリーの一括登録ができない点は少し不便に感じました。
登録作業を効率化するためにカテゴリで管理したいのですが、そこが手作業になると少し手間ですね。あとは、食品を扱う以上、賞味期限の管理がシステム上でできるとより安心だと思います。
友岡氏:
売上データをCSVで出力できるのはやはり助かります。
一方で、定期的なレポートや、請求書の自動通知のような仕組みがあると管理がさらに楽になりますね。また、ダッシュボード上で前年比較や曜日別比較など、もう少し細かい分析ができると、運営判断に活かしやすくなると思います。
友岡氏:
現時点では都心部のホテルでは難しいですね。
都内などではコンビニ事業者にそのまま入ってもらうケースが多いです。
ただ、地方ではそもそもコンビニの誘致が難しいこともあるので、
そういった地域では私たちのように自前で運営する形が有効だと思います。
ELESTYLEさんのシステムは、そうした環境にも柔軟にフィットするのが魅力です。
友岡氏:
今後は「OneQR」を、単なる販売システムではなくマーケティングツールとして活用できたらと考えています。
たとえば、口コミを書いてくれたら売店で割引が受けられるとか、ホテルのサービスと連動した仕掛けも面白いですよね。そういった連携を通して、お客様の満足度向上や再訪につながる取り組みをしていきたいと思っています。