キャッシュレス化が進む日本において、QRコード決済は店舗の売上拡大や業務効率化を実現するための重要なツールとなっています。
高額な端末を必要とするクレジットカード決済に比べ、QRコードを設置するだけで良いため、特に中小規模店舗にとっては、導入のハードルが低く、効果を実感しやすい手段です。
本記事では、QRコード決済の具体的なROI(費用対効果)やクレジットカード決済導入と比較したにコストを詳しく解説します。
・まとめ
国内のキャッシュレス決済市場は126.7兆円。その中で最も利用が多いのはクレジットカード(105.7兆円)で、約8割の決済がクレジットカードを介して行われています。2023年のキャッシュレス決済利用回数ではクレジットカードが178億回、次いでQRコードでの決済が半分程度の93億回に達しました。
QRコード決済は、10年間で急速に普及しています。一般社団法人キャッシュレス推進協議会の調査によると、QR コードやバーコードを使うコード決済の店舗利用金額は 2018 年の 1,650 億円から 2019 年の1兆 1,206 億円へと約 6.8 倍、店舗利用件数は同 5,199 万件から同8億 1,594 万件へと 15.7 倍に急増しました。
QRコード決済普及の理由として考えられるのが、導入の手軽さです。クレジットカード決済ではCAT端末(Credit Authorization Terminal)と呼ばれるクレジット端末機の設置が必要です。端末機を購入をする必要があることから、中小規模の店舗では導入ハードルがあるといえます。一方、QRコード決済ではコードを提示しておけば、あとはお客さまのスマートフォンやタブレットで読み取りを行うだけであるため、安価にキャッシュレス化を進めることが可能です。
QRコード決済を導入するにあたり気になるがROI(費用対効果)です。特に中小規模の店舗では、導入・運用コストが売上に寄与するのかが大きなポイントとなってきます。ここでは、4つのポイントからROIを説明します。
QRコード決済の導入は、消費者にとって便利な支払い方法を提供するだけでなく、購買意欲を高める効果があります。特にキャッシュレス決済を好む若年層や外国人観光客をターゲットにしている店舗では、導入後に売上が20~30%増加した事例もあります。
QRコード決済は、現金やクレジットカードに比べてスピーディでスムーズな支払いが可能となり、消費者の利便性を高めます。こうした利便性の向上は顧客満足度を向上させ、結果としてリピート率を高める効果があります。また、日常で利用する決済ブランドが利用できると、ポイントを貯めることができるため、高額決済になるほどいつも利用しているブランドでの決済可否は満足度に関する重要なポイントになってくるでしょう。 ある飲食チェーンでは、QRコード決済導入後にリピート率が18%向上。顧客が貯めたポイントを簡単に利用できる仕組みを整えたことが要因でした。
現金管理や入金作業にかかる労力を削減することで、店舗運営のコストが低減されます。ある小売店では、QRコード決済を導入した結果、現金管理コストを30%削減することができました。銀行への現金搬送費や釣り銭準備のコストが大幅に削減された例が報告されています。
QRコード決済を通じて購買データを得ることができます。商品の売れ行きやよく利用される決済方法、時間帯別の売り上げ傾向などを分析することで、在庫管理や効果的な販促施策の実施が可能になります。これにより、売上を10~20%向上させる企業も増えています。
それでは導入には一体どれだけのコストがかかるでしょうか?クレジットカード決済とQRコード決済の導入コストをそれぞれ見てみましょう。
項目 | クレジットカード決済 | QRコード決済 |
---|---|---|
初期導入費用 | 専用端末購入:30,000~100,000円 | QRコード印刷:数百円~数千円 (POS連携の場合、10,000~50,000円) |
専用端末レンタル:月1,000~3,000円 | ||
設置・設定費用:10,000~30,000円 | ||
決済手数料 | 売上金額の3~5% | 売上金額の2~4% |
振込手数料 | 1回あたり200~500円 | 1回あたり200~500円 |
通信費用 | 月1,000~2,000円(専用回線が必要な場合) | 不要 |
システムメンテナンス |
月1,000~3,000円 | 月1,000~3,000円 (サービスによる) |
年間運用費の例 | 約542,000円(初期費用含む) | 約150,000円(初期費用含む) |
導入メリット | ・国際ブランド対応が可能 ・高単価商品の購入が期待できる |
・導入コストが低い ・幅広い層に対応 |
導入デメリット | ・初期コストが高め ・維持費がかかる |
・一部高額決済に不向き ・クレジットカード非対応 |
クレジットカード決済導入にかかる費用の平均は、提供会社や店舗の規模、導入形態によって異なりますが、一般的な相場は下記のとおりです。
1年間で発生するクレジットカード決済導入コストをシミュレーションすると、次のようになります。
月間運用費
1年間で発生するQRコード決済導入コストをシミュレーションすると、次のようになります。
「OneQR」は、オンライン、オフライン、O2Oを問わず、あらゆる業態(飲食店、小売り・無人販売、駐車場や自動販売機など)に対応する決済プラットフォームです。これまで、エンタープライズからSMBまで、1,000社以上に導入されています。
店舗にQRコードを設置するだけで、国内外約40種類のキャッシュレスブランドに対応することができます。加えて、クレジットカード、交通系電子マネー(別途端末が必要です)にも対応可能で、幅広い顧客への購入機会を提供できます。
店舗規模や決済範囲のご希望に合わせたプランをご用意しております。詳しくはこちらのページをご覧ください。
国内ではQRコード決済の利用が増加しており、クレジットカードに次ぐ決済手段として浸透してきています。
クレジットカード決済のように高額な端末を設置する必要がなく、QRコードを提示しておくだけという手軽さとコストの低さに加え、現金取扱コストの削減やデータ活用による売上増加といったメリットが得られるROIの高い投資といえます。
キャッシュレス決済の導入に悩まれている方は、まずは安価で始められるQRコード決済を導入してみるのはいかがでしょうか?
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